2014年4月29日火曜日

Rainy day



ぱらぱらと雨が降る日は、
写真を見直すには、丁度良い日だと思う。
無駄に溜まった写真の束に、追いつきそびれた小さな思い出。
ひっぱり出した拍子に溢れたそれは、今でもちゃんと覚えてる。
写真展のDMやら、「御苗場」の入場券やら。
大学時代に溜め込んだ、そんな無数の思い出に、
何年振りかに苦笑い。

ターニングポイントと言う奴があるのなら、
それは間違いなくあの年だと思う。
08年、私がはじめてkissさんを持った年。
「写真は一人で撮るものだ」と思っていた私を変えたのは、
間違いなく、部長と先輩で。
入る気すらなかった写真部に断り切れずに入部したあの日、
1年後の自分が一眼レフを持つなんて、想像もしていなかった。
それでも、学生時代はもっぱらブローニーと35mmばかりだったけど、
撮り方も撮るものも変わったのはあの年で、
金木犀の香るあの部室で過ごせた日々に、
少しだけ「ありがとう」と小さくぽそり。

雨の降る日は、そんな鮮やかな思い出と。

2014年4月24日木曜日

光と影と、お花と対話




写真展期間中に参加したワークショップで
講師の方が言われていた言葉。

「お花と対話してください」

被写体と向き合う事、一瞬を切り取る事、
少し写真から離れると、当たり前のそんな事、
おざなりにしていた自分に気づく。
私が求める被写体は「光」で、
それに形はないけれど、
その中にある景色には、見える形がある訳で、
しっくりきた、その言葉に、
被写体と向き合いたくなった。

キヤノンさんのCMにもあるけど、
「光」を見てると、常に「影」を追っているもので。
もっともっと対話したら、
その先に、何が見えるんでしょうね。

2014年4月6日日曜日

viisi



遅らばせながら、先週の火曜日で「時間展」が終了しました。
期間中、足を運んでくださった皆様、ありがとうございました。
メンバーが在廊していなかった日にも、
多くの方に足を運んで頂けたそうで、
店長さんからそんなお話を伺って、
あぁ、今回もそんなに沢山の方に関わって頂けたんだなと、
本当に嬉しかったです。
本当に、ありがとうございました。

viisi名義のカメラ女子5人グループの展示も
去年に引き続き2回目だった訳ですが、
本当は、2回目をやる気、微塵もありませんでした。
viisiのコンセプト「全員が楽しんで、写真だけじゃない写真展をやる」
そんなの、夢物語だって、主宰した私が一番知っています。
だから、成功で終わった1回目で終わろうと思っていました。
それでも、1回目が終わった後「またやりたいね」って
メンバーが口々に楽しそうに言ってくれたから、
「楽しみにしてるね」って声をかけて下さった方がいたから、
再び、viisiとして、展示をする事が出来ました。
正直、今回は自分の事まで手が回りきらなかったので、
「写真展、良かったよ」って言って頂けた言葉にどれだけ救われたかわかりません。
この10年。
気づけば、両手では数えられない程の展示に参加してきましたが、
いつも何処かで聞く「展示」に対する愚痴が嫌で、
なら、そんなの出ないくらい、メンバーもお客さまも、
皆が楽しんで出来る写真展をやりたい。
カメラ女子だって、こんな事出来るって言うの見せたい。
そんな思いを原動力に、展示する空間、
総てに意味を持たせたかったのが本音です。
カメラを触ったことが無い方が、少しでも写真に興味をもってくださったり、
「カメラ女子」の楽しさ、少しでも何か伝えられたのなら、
本望です。

viisiは、フィンランド語で「5」と言う意味です。
前回も今回も、そんな3人でも、4人でもない、5人だから出来た展示です。
私の我儘に付き合ってくれたメンバー、
ご来場下さった皆様、スペースお貸し下さったMarbleさん、
ちっぽけだった私の夢を、ここまで大きくしてくれた皆様には、
感謝の念で一杯です。
夢物語だった願望を、ここまで形にして下さり、本当にありがとうございました。
viisiとして、私主導での展示は今回で最後ですが、
あんなに素敵な時間を2回も過ごせて、物凄く幸せでした。
素敵な時間を、本当にありがとうございました。

まだまだ発展途上な切り取り方ではありますが、
もっともっと、何かを伝えられるものを撮れたらなと思っております。
メンバーそれぞれ、今後も活動していく予定でおりますので、
お付き合いいただけましたら幸いです。

私はまずは、昨年末からの体調不良を完治する事に励みます。
それからのんびり、次の準備が出来たら良いなと思っています。
夏頃までには、何かお知らせ出来たら良いな、とボソリ。

1週間と言う短い期間ではありましたが、本当にありがとうございました!

viisi 宇佐美けい

2014年4月1日火曜日

嘘に嘘




春が恋の季節だと言ったのは、一体何処の誰でしょうか。
出会いと別れの暖かな季節だからこそ、
薄紅の花に誘われた気持ちは、止められないのかな、なんて。


「私には関係ないけど、こんな人と恋をしたら、幸せなんだろうな」


初対面でそう思った人に出会った事がある。
私が男性に興味を持つ事自体が珍しかったその時分、
どうしてそんな事を思ったのかなんて分からないし、
正直見た目は全然タイプじゃなかったけれど。
それでも、その優しさと繊細さに惹かれたのだろうなと、
なんとなく、そう思う。

好きって時々もどかしくて、
上手くいけば良いのになって、思わずにはいられない時が至極あって、
まるで桜みたいに儚いそんな気持ちは、
だからこそ温かいのかもしれませんね。
そんな気持ちが重なった瞬間を、私はぼんやりとしか知らないけれど、
そんな瞬間に溢れる笑顔は、どんな笑顔よりも素敵だから、
だからこそ、届かなかったり、すれ違ったそんな気持ちが、
少しでも繋がれば良いのになと思う。

春風にふかれながら、そんな事を思いつつ、
夏の日差しが射すま頃まで、
少しの間、写真をお休みします。

繋がりはあってないけれど、久々に戯言綴り。
だって今日はエイプリルフールだから、
戯言じみた嘘ありてこそ、なので。